IAN-Gの無謀旅日記 〜バンコク編、その2〜

期間 2013年5月3日〜2013年5月6日
(行ってきた人、文、写真=IAN-G 同行者=いません)

↑タクシーもトゥクトゥクも便利ですがバンコクの中心部に宿をとるとやっぱり頼りになるのはBTS。速い!安い!涼しい!

5月3日(金)
 何だか久しぶりにまともな時間に出かけるような気がする。それでも朝の6時半だが。ゴールデンウィークも後半になり、リムジンバスも舞浜で少し足止め。成田についてからも人は多く、早々にチェックインを済ませ、朝飯を食べ、両替をして出国。手荷物検査場も相当の混雑だったがよりによってひとつまえのオネーチャンがスーツケースの奥深くにiPadを隠し、装飾品を体につけたまま金属探知機を何度も通っていつまでたっても列が進まない。いきなりハズレを引いたようで少しテンションが下がるが、気を取り直して、飛行機を待つ。今回は混雑を避けるためラウンジの有料サービスを申し込んでおいた。5000円もするが、快適なソファで座って待てるし、wifiもタダだし、酒もつまみもお代わり自由だ。ビジネスクラスを一度でも体験すると、機内サービスもさることながら、このラウンジもハマってしまう。ANAは実にいいサービスを導入してくれている。

 というわけでラウンジでしこたまビールを飲んでから搭乗時間。機材はANAのアジア路線といえばもうおなじみのB767。2ー3ー2配列のシートでいつもの中央左通路側に座れば、エコノミークラスでも気兼ねはまったくない。離陸後は安定した挙動で飛行を続け、機内食を食べたあとはビール片手に、この間のソウル旅行の日記を手直ししたりなどして過ごすとあっという間にインドシナ半島上空。分厚い雲が眼下に広がり、それを突っ切る時に少し揺れたが、無事にスワンナブーム空港に着陸した。

 機内から出るといきなり蒸し暑い空気がお出迎え。東京がいつまでたっても暑くなってくれないので待ちわびたといってもいいくらいの暑さだ。急ぎ足でイミグレーションに向かい、人の少ない列に並んだのだが、この入国審査を担当するオッサンが、まあ仕事が丁寧で、このオッサンが一人通す間に隣の列は4人も5人も通って行くのだ。ああ、またハズレを引いてしまった。自分の順番の時はあまり時間がかからなかったので、前に並んでいた人の国籍も原因だったのだろう(確かに日本人ではなかった)。ラゲッジクレイムに直行したら荷物はもう出ていたのでありがく受け取りようやくバンコクに上陸。市内への足は今回はエアポートレールリンクを選んだ。一時間に一本という運行本数の少なさだが、15分も待てばくるということでチケットを買ってマッカサン駅まで。そこから歩いて地下鉄の駅まで行けば宿のあるスクンビット通りまでは一駅。BTSも地下鉄も通るアクセスの便利なところで表通りに面しているので道に迷う心配もない。通された部屋は今回も大当たり。早速シャワーを浴びて旅の疲れを落として一休みしてから晩飯を求めて外に出る。

↑部屋に入るとタオルが三つ指突いてお出迎え。芸が細かい!

 タイにきていきなりだが中華街のヤワラートに行くことにした。前回は昼間行ったので金行ばかりが目立ったこの周辺だが、日が暮れてからいくと全く違う顔をしていた。通りの両側を屋台が埋め尽くして晩飯を求める観光客から地元の人まで夜空の下で飯を食べているのだ。まずは全容を知るために軽く通りを歩き回る。シーフードがメインの店。麺を出す屋台、カオマンガイも売っている。フルーツもオレンジ、ザクロ、そしてドリアンと実に多彩で、どこで食べようか迷ってしまう。迷った挙句まずは通りの中ほどのシーフード屋台に座り、蒸したムール貝と空心菜炒め、そして生カキで宴のスタート。
 昼間の機内食のあと空きっ腹にビールを飲んで少々調子が悪かったのだが、胃の中に食べ物が入っていくにつれそんなことは忘れていき、辛い味付けも手伝ってビールが進む進む。

↑ヤワラートは昼間と夜で趣がガラリと変わります。アジアの王道屋台飯を楽しむなら夜に行きましょう。

 一軒目を軽くゆわせた後は腹ごなしに少し歩き、2軒目ではヤワラート名物のフカヒレスープを大汗かきながら飲んで行く。日本では粉々にほぐして、あるのかすら分からないようなスープで結構な金額を取られるのに、ここでは塊がゴロゴロ入って一人前300バーツ。これは安い。
 3軒目は茹でたサルボ貝に大きめの海老のグリル。ビール頼んだらなかなか来ないから少し観察してみると、さっきまでいた店のアンチャンがいなくなったと思ったら、コンビニの袋にビール入れてどこぞから帰ってきた。なるほどそういうシステムなのか。ここではグラスに氷が入って出てきたが、ここまでも結構飲んできたので、これくらいのうすさがちょうど良く、やっぱりゴクゴクいけてしまう。
 締めにはローストダックの汁そばを食べてこれでお腹いっぱい。写真を少し撮ってから宿に帰ることに。帰りも地下鉄で、という決意は脆くも崩れ、トゥクトゥクを捕まえて宿まで行ってもらう。渋滞でガンガンメーターが上がっていくタクシーに比べ、交渉した料金で時間関係なく言ってくれるトゥクトゥクのほうが気が楽だし、やっぱりタイに来たからには乗らないと損だ。オープンエアだから夜風が実に心地よい。

↑トゥクトゥクに揺られて夜風を切る。夜になるとこれが気持ちいいのです。

 宿についたのは10時半頃。宿の周辺も少し歩いて見たが、この時間道ばたにはいわゆる立ちんぼがいっぱいいる。 ホテルの前の等間隔におかれたプランターの間に一人ずつ待機していて、アムステルダムの飾り窓を思い出してしまった。今日はもう疲れたのでもちろん素通りして宿に戻り、11時にはベッドに横になった。
5月4日(土)
 首尾よく6時に目が覚める。ベッドがいいからよく眠れる。早速ビール片手に日記を書いて、シャワーを浴びて行動開始。朝八時の国歌斉唱をプルンチットのBTSの駅で聞く。前回もフォアランポーンの駅で遭遇したが、本当に忙しく歩き回っている人たちがこの時だけはその場で立ち尽くす。これに居合わせるとタイに来た実感がわいてくる。
 朝も早よからとにかく暑いが、BTSの電車の中はそれに張り合うかのようにエアコンが良く効いている。サイアムの駅でスクンビット線からシーロム線に乗り換えて、チャオプラヤ川も越えて、ウォンウィエンヤイという駅へ。ここから歩いて少ししたところにタイ国鉄のやはりウォンウィエンヤイという駅がある。ここからはマハーチャイという街まで列車が出ているのでそこまで行ってみることにする。駅の看板が出ているところに着いてびっくり、駅があるはずの場所が屋台で埋め尽くされているのだ。

↑列車が来なかったらここが駅とは分からないウォンウェイヤイ駅。これでもバンコク都市輸送の一翼を担っています。

よくよく見てみると線路が敷いてあって、低いプラットフォームがあるだけだが辛うじて駅の体をなしていて、ここに本当に列車が来るのかすら疑わしい。少し行くと窓口にオッサンがいる切符売り場があったのでどうやら本当に駅のようだ。しかし、次の列車が来る時間が書かれている紙で窓口はふさがれ、列車がくる時間近くにならないと切符も売ってくれないようだ。次は約一時間後。その間にたくさんある屋台でカオマンガイとおかゆを食べて、プラットフォームを過ぎてもまだある店々を眺めていたら出発30分前になってのろのろと列車が駅に入ってきた。この時間になると切符も販売を開始していたので一枚購入。運賃は10バーツ。これでやっていけるのなら文句は言わないが、安すぎでないの?

 9時40分に列車はゆっくりとマハーチャイへ向けて出発。列車はもちろん電化していないから気動車、エアコンも無し。ひたすらにまっすぐレールが敷かれているのにレール自体がゆがんでいるのかとにかくよく揺れる。途中に止まる駅もあるが、どれも駅の標識があるから駅だなと分かるだけでプラットフォームすらないところもある。それでも結構乗る人降りる人は多いのだ。そこはしっかりと大都市輸送路線なのである。約一時間かけてマハーチャイに到着。こちらの駅も構内はもちろん、列車が通り過ぎた線路の上まで商品を広げている人たちがいる。すぐ隣は市場だし、駅を一歩出るとそこも青空市場になっている。市場でできている街のようだ。

(左)マハーチャイ線の途中駅(正確には駅より格下の停車場)。こんな古めかしい駅標識久しぶりに見た。
(右)マハーチャイに着くと線路の上まで商店が。川を隔てたメークローン線はもっとすごいらしいですよ。一日4往復ですが。


 帰りの列車の時間もあるので約一時間ほど滞在してウォンウィエンヤイまで戻る。バンコクまでの輸送を担っているから行きよりも帰りの方が乗客の数も多い。暑い中列車が切り裂く風だけを頼りに一時間、ようやく到着。エアコンなしの時代遅れの気動車から一気に最先端のBTSに乗り換えて向かったのはスクンビット線の終点であるモーチット。バンコク最大、いや世界最大と言ってもいい巨大マーケット、チャトゥチャック・ウィークエンドマーケットにやってきた。何だか今日は市場づいているな。
 あまりの広さに全部見てやろうという気ははなから起こってこない。というより30度を超す中、すべて歩いてみるという方が無謀である。とにかくマメに水分補給をしないと洒落抜きで遭難してしまう。売られているものは衣料品からお土産にも使えそうな陶器や木製品、乾物に生きた小動物なんかも売られていた。見るのは楽しいが、カオサンやスクンビット通り、パッポンなどでも買えるものも多く、ここでわざわざ買おうという気が起きてこない。2時間ほどさまよい歩いていたら流石にばてたので結局手ぶらで宿に戻ることにする。シャワーを浴びてリフレッシュしてから再び外へ。

↑チャトゥチャックマーケットは市場の名を借りた巨大迷路。苦行好きの方、ぜひ迷ってみましょう。

 今夜はせっかくスクンビット通りに宿を構えたのだからとソイの4番、又の名をソイ・ナーナーへ乗り込む。普通のバーもあるにはあるが、何と言ってもこの通りに鎮座するナナ・エンターテインメントプラザが抜群の存在感を誇っている。コの字型の雑居ビルにみちみちにゴーゴーバーが詰まっている、お好きな方にはたまらない空間だ。まあ前回パッポンで学習したし、入ってもぼったくられるだけなのでゴーゴーバーではビール一杯で冷やかし、メインは女の子がいない方の普通のバーで飲んでここはあとにする。
 ただ、ここでアクシデント発生。ここで手持ちのバーツがなくなってきたので敷地内のATMで3,000バーツほどおろそうかと思ってボタンを押したら、よく見てなかったのか、

30,000バーツ出てきた・・・(日本円にして約10万円)

冷やかしで飲んだバチが当たったのかもしれないが、現金があるにこしたことはない、と無理に納得して去ることにする。いや、そう納得しないと心が折れそうだ。そう、追いはぎに遭わなければいい話である。それにしてもこれだけの金額をボタン一つでおろせるとは、どれだけ金を使わせるのだ、このナナプラザというところは。

↑ナナプラザ(左)とソイカウボーイ(右)。ここにひとたび入ったら宵越しの銭なんて残りません。気分は吉原で遊ぶ若旦那。

 その後はよせばいいのにソイカウボーイへ。ここも通りいっぱいのゴーゴーバーだし、辛うじて何軒かある普通のバーも大音量で音楽を流すので疲れるばかり。はなから冷やかしできたのだし、バーに入るのもここは遠慮しておく。こんな感じでナナとアソークの駅の間を何度も歩き回った夜だった。ここまでまともに飯を食べてなかったので何とか見つけた屋台で豚足の煮込み、何だかわからない野菜の炒め物、それにパッタイを食べて宿に戻る。ああ、疲れた。
5月5日(日)
 昨日も散々に歩き倒し、飲み倒したはずだが、やっぱり6時に目が覚める。規則正しい生活というのは悪くない。日記を書いてから外に出る。今日は遠出をすることにした。コンクリートジャングルであるバンコクを避けて海の見えるところ、目的地はパタヤである。

↑エカマイのバスターミナル。パタヤ行きのバスチケット売り場はほかより(少しだけ)大きいし、英語も書いてあるから安心。

 バスが出ているのは 宿から3駅離れたエカマイという駅のすぐ目の前のバスターミナル。結構頻発していてそれほど待ち時間もなく行けるらしい。ターミナル内の飯屋で朝飯を食べてからチケットを買う。一枚124バーツ。かなり安い。車内はエアコンが効いているらしいし、全席指定なので乗り込む前に行列を作るなんとこともしなくていい。またしても8時の国歌斉唱に出くわしターミナルで待っている人たちが例外なく直立不動になったの見てから乗り込み、バスは動き出した。
 朝が早かったからか行きのバスの中ではうたた寝を繰り返してしまい、気づいたら2時間ほど経っていてバスはパタヤのバスターミナルに到着した。そこからビーチまではソンテオと呼ばれるトラックの荷台に座席をつけた乗合タクシーで向かい、ついたところはビーチパラソルが林立しているビーチ。海が良く見えん。そして、パタヤへの来訪を歓迎するかのように雨がいきなり降ってきた。ずいぶん手荒い歓迎だ。どうせスコール、一日降り続くようなものでもないからとりあえず近くのショッピングセンターで雨宿り。さすがはリゾート地だけあってショップの並びもバンコクと遜色ない。なんて感じで少ししたら雨はすっかり上がり代わりに強い日差しがビーチに降り注いできた。

(左)ビーチパラソルが林立しているのがパタヤのビーチ。どこまでも続く白い砂浜はここでは期待しないように。
(右)街の移動はこのソンテオで。運賃は大体2バーツ。便利ですが夕方は渋滞で動かなくなることも。


 ビーチをゆるく散歩して行く。ここまで何となく急ぎ足で旅をしてきたから少しここでは歩くスピードもゆっくりにする。歩いて全部回るには少し広い街なので、昼飯はソンテオを使って目星をつけてから歩いて探す。ビーチに面している通りは店と言ってもバーばっかりで飯屋はなく、一本奥のパタヤ2通りの方に結構あった。ビーチのどん詰まり、ウォーキングストリートにもシーフードレストランがあるにはあったがどこも昼間はまともに営業していないところが多く、結局結構北寄り、ソイの8くらいのところにある飯屋で食べることにする。頼んだのは見つけたら頼まずにはいられない生海老サラダとタイ風のフライドチキンウイング。どちらもビールによく合う。
 腹がいっぱいになったところで、あとはもう飲んだくれ。ビーチに面したバーでボーッとしながらビールを飲んで行く。この「ビーチで昼間のやる気のない時間帯」というのは大好きなものの一つで、時々聞こえるけたたましいおばちゃんのタイ語さえなければ実に居心地がいい。逆に良すぎて帰る予定の時間を大幅に過ぎてしまった。陽がだいぶ傾いてきた5時近くになってパタヤをあとにする。バンコクへの帰りのバスはやっぱり大盛況。10分おきの発車スケジュールだが、満席が続き2本あとのバスになってしまった。まあ、待っていればいいだけなので売店でビール買ってここでも酒盛り。5時40分のバスに乗り込みバンコクへと走りだした。

 帰りも大きな渋滞なく着いたが、すでに時計の針は8時半。空きっ腹にビールがボディブローのようにきいてくるし、ここまで座りっぱなしで体もガクガクである。晩飯を食べたいが、市内の中心部までは億劫なので、エカマイの隣、トンロー駅の目の前にあるスクンビットのソイ38に屋台街があるのを思い出し、今日の晩飯はここで決定。ビールの締めとばかりにここで汁そばを二杯食べて腹一杯にしてから改めてBTSでアソークまで戻り今日はこれで終了。まだ九時だったが、明日のことも考えて早めに寝ることにする。

↑こじんまりとしていますがハズレ無くタイ飯を食べられるのがスクンビット・ソイ38。周辺は日本人が多く住んでいるのか日本語メニュー多し。

5月6日(月)
 昨晩もたっぷり寝てやった。毎度おなじみ地獄の最終日の始まりである。
 まずは宿をチェックアウトする前にルンピニ公園へ朝の散歩へ行く。お気楽なイメージのあるタイ人だが健康志向でストイックな人もたくさんいるらしい。ジョギングする人、歩く人、太極拳をする人、朝の涼しいうちにやっつけてしまおうということなのかもしれないがかなりの人が公園内で運動している。そして運動後にすぐ飯が食べられるように、ということか公園内に屋台街まである。これが目的だったのだがこちらまでつられて歩いてしまった。朝陽の中、胃に優しいお粥を歩いたあとに食べるとあっという間に汗ダルマ。これでは先が思いやられる。

↑ルンピニー公園にあった青空ジム!炎天下、「俺は健康のためなら死ねる!」といわんばかりのハードワークをこなしています。
そして運動の後は屋台街でうまいものを食べるのです。


 宿に戻ってシャワーを浴びてひと休みしてからいよいよチェックアウト。さあ、これでもう後戻りはできない。BTSに乗ってサパーンタクシン駅で下車。チャオプラヤエキスプレスボートで王宮周辺までの船旅を楽しむことにする。どうやらバンコクのお決まりの観光コースらしく人も多いがそのさばき方も慣れたものである。ターティエンの船着場で降りると目の前はワットポー。しかし、今回ここに来たのは寺巡りではなく一軒の食堂を探しにきたのだ。何でも食べるタイ料理でも珍しい豚の脳みそのスープを出している店があるというのでぜひ試してみたい。大まかな位置だけは把握してきたが特に目印があるわけでもなく、かと言ってタイ文字は読めないし、近所には似たような感じの屋台やら食堂やらがたくさんあるのだ。結構な時間探し回っても見つからず諦めかけていた時にふと通った通りに食堂を発見。店先では豚の脳みそがよく煮えている。ちょいと覗き込むと店のオバちゃんが豚の脳みそのスープのタイ語である「ガオラオサモンムー?」と言ってきてくれた・・・着いた〜!早速一杯いただく。わざわざ探し求めてだけに期待通りのうまさ。綺麗に完食して店をあとにする。これは仏様に感謝しないといけないかな、とワットプラケオへ入ろうと思ったが500バーツも拝観料が取られるので外から拝むだけにした。でも、いいご利益をありがとうございます。
 そこからタクシーで向かったのはカオサン通り。前回はこの周辺に宿をとったのでドップリとこの通りに浸かったが、今回はここにくるのもこれがはじめて。昼間も早いと夜の喧騒が嘘のようにゆっくりとした時間が流れている。歩いているのはもちろん欧米人ばっかりである。少し周辺を歩き回ってからお決まりの「この疲れを癒すにはよく冷えたビールしかない!」という心の叫びとともにバーで飲み始める。大汗かいて塩分も抜けてしまったのでつまみも食べながら飲んで行く。こちらもすっかり昼間のカオサンの空気に包まれてしまい気づいたら夕方の5時。名残惜しいがカオサンをはなれてサイアムに行く。

↑カオサンの空気はやっぱりほかでは味わえません。アジアの真ん中で、いるのは欧米人ばかり。このギャップがいいんだ。

 最後はエアコンの効いている建物の中で過ごさせてもらおうというわけだ。その前に駅で今回の滞在で最後になるだろう国歌斉唱を聞いてからサイアムパラゴンヘ。ブランドショップは興味がないが地下食品売り場があったのでそこへ侵入。肉は炒めものに使う小間切れの肉から見事な厚さのテンダーロインまで、魚は刺身にも使えるサーモンから、うまいテグタンができそうなタラの身とアラのセットが。エビ、イカ、貝も量り売りされている。和洋中タイ料理何でもござれの品揃えで、これは、どこの国からきた人も食べるものには困らなそうだ。結局何も買わなかったがいいものを見させてもらった。レストラン街に行くとモスバーガーとか大戸屋とかcoco一番屋とか日本でおなじみのチェーン店も。日本食が恋しくなってもこれなら困らないはずである。

↑涼むだけではなく日本食に恋しくなったらサイアムの巨大ショッピングセンターへ。見慣れた店がたくさんありました。

 時計の針は8時。そろそろタイムアップだ。体はもうフラフラ。コンビニでタイ版レッドブルで栄養補給してからエアポートレールリンクの出ているマッカサン駅まで向かう。空港まで15分という時間は魅力的だが一時間に一本しか出ていないのはやっぱり玉に瑕。まあ、今回はちゃんと時間読みして来たのであまり待つこともなくスワンナブーム空港ヘ。化粧室へ直行し、水で濡らしたタオルで体を拭き、着替えて少しリフレッシュ。さっさとチェックインしたあとは出国を済ませ、免税店でお土産を買って、遅い晩飯を食べたらもう搭乗時間。離陸したのまでは覚えていたが気づいたらもう夜明け。今回の旅も無事に終わりそうだ。

 間違えておろしてしまった30,000バーツは空港できっちり耳を揃えて日本円に両替してATMに預けました。


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