IAN-Gの無謀旅日記 〜マレーシア編〜

期間 2008年5月3日〜2008年5月6日
(行ってきた人、文、写真=IAN-G 同行者=いません)


英語、マレー語、オンボロタクシーに高架鉄道、携帯電話とチャドルの女性。全てがごちゃ混ぜになった不思議の国、それがマレーシア。


5月3日(土)
 時計の針は見事に7時を指していた。いつもならあまりの興奮で4時くらいには目が覚めてしまうのだが、さすがに前日飲みすぎた。すでに荷づくりはしてあったので急いで着替えて外に出る。幸いタクシーはすぐにつかまり東京駅についてすぐに切符を買い、なんとか7時半の成田エクスプレスには間に合った。電車の中でうたた寝をしながら、あっという間に空港に到着。8時半だから、出発2時間前につくことができた。急いでチェックインをしてギリギリのところでいつもの「中央左通路側」を獲得。急ぎ足で保険に入り(今回は両替はなし)出国審査を済ませて、公衆ネットでブログを更新したらもう出発の時間に。大雨の中マレーシア航空のB777は飛び立ち、分厚い雨雲をはるか下に見る青空の中を進んでいった。
 飛行機の中でも食事以外は終始眠って過ごしてしまい、6時間半のフライトはやはりあっという間に終了。クアラルンプール国際空港に到着した。思えば5年前、パースから東京へ緊急帰国した時にKL経由で帰ってきたのだが、今回着いてみて「こんなんだったけ?」と思うくらいきれいで最先端の設備がそろった空港だった。とりあえず、ここで現地通貨を手に入れるべく両替所に向かう。マレーシアの通貨、リンギット(RM)は日本では両替することができず、必然現地にて手に入れることになる。2万円出したら結構な札束になって返ってきた。約600RMほど、これだけあれば心配ないだろう。
 空港から市内までは高速電車であるKLIAエキスプレスで移動。何もない緑の風景が徐々に近代的な建物に変わっていき、ビルの谷間からツインタワーが見えるようになったところでKLセントラル駅に到着。その後駅から宿まではタクシーで向かった。今回とった宿はKL最大の繁華街ブキッ・ビンタンのそのまたランドマークであるLot10の隣にあり、すぐ目の前にはオープンエアーのバーもある。屋台街のアロー通りにも近いし、部屋の窓からはKLタワーとペトロナスツインタワーを一望できる絶好のロケーションだ。

 ↑ブキッ・ビンタン駅。なんともド派手な「ラッピング駅」になってます。

 早速シャワーを浴びて旅の疲れを落とし、街に繰り出す。そしてこの日の晩飯はいきなりアロー通りの屋台街で食べまくることにする。アジア旅行も3回目ということで屋台でご飯を食べるのにもすっかり慣れた。最初に頼んだのはもちろんビールとサテ。一人前10本をチキンとラムで、計20本平らげ、そこにエビの辛し炒めを食べては飲んで食べては飲んでを繰り返す。マレーシアはイスラム国家だが信教の自由は認められているし、基本的に観光産業に力を入れているため酒も普通に飲むことができる。しかし、その値段は物価の安いこの国において日本と同じくらいの値段がする。(タイガー大瓶が18RM。ギネスは35RMくらい。日本だと1000円、アイルランドだと5ユーロなのでさして変わらない)まあ、日本並みの値段なら問題ないのでジャンジャン胃の中に収める。



↑やっぱりアジアに行ったら屋台で晩飯でしょう。アロー通りで右手にサテ、左手にビールで豪遊です。

 「ひとりで屋台めし」の基本方針は「少しずつ食べて何件も回る」ことに尽きるのだが、締めにおなじみの田雉粥(カエル入り粥)を食べると最後のお粥が腹の中で膨れ上がってしまい、食べ過ぎて重い体を引きずりながら、ほうほうの体で宿に戻り今日はこれで終了。暑さと辛さでたっぷりかいた汗を洗い流し、ベッドに大の字になる。夢見心地で見る窓の外からはきれいにライトアップされたツインタワーがいつまでも輝いていた。
←ビルの谷間から見える白く光るツインタワー。

5月4日(日)
 赤道直下のKLの朝は遅い。目覚ましを6時半にセットして起きたらまだ真っ暗だった。それに乗じてもうひと眠りしたら次に起きたのはもう8時。普段5時半くらいには行動開始するのだから実に2時間半も遅れてしまった。眠い目をこすりながらシャワーを浴び、日記を書きあげ、とりあえず外に出る。今日は一日徹底して市内観光をすることにする。
↑目が覚めてふと目に入った緑の矢印。もちろんメッカの方向を指しています。さすが、イスラム国家。

 まずは腹ごしらえ、とKLの朝の名物「肉骨茶(これでバクテーと読むのだ)を食べに行く。宿の裏手には肉骨茶をメインに売っている飯屋が並んでいて、朝から大賑わいなのだが、今回は柄にもなくガイドブックに載っている店に入る。アジアの飯屋は人が一杯いるところに行くのが鉄則ですからね。確かに朝から仕事に行くであろうおっさんやタクシーで乗り付けてくる欧米人風の夫婦などなどがたくさんいた。

 ↑パース効かせすぎです。

 えらく気合の入った店で、そろいのユニホームでマスコットキャラクター(!)までいる。そして肝心の肉骨茶のほうも香草がたっぷり効いたスープに三枚肉、スペアリブに加え、シロにガツといった内臓や白菜、えのき、マッシュールームなども入って肉好き、内臓好き、そしてきのこ好きの私にとって涙物の内容で、あっという間に完食。朝からボリューム満点の食事をしていざ市内観光に向かった。

↑一人用でもこの量!!でも意外に食べてしまえるんですね〜。あったかいご飯との相性もバッチリ

 インビの駅からモノレールに乗り、ブキッ・ナナス駅で下車して最初に目指したのはペトロナスツインタワーのあるKLCC地区。KL市内にいればほとんどの場所でその姿を見ることができる元「世界一高い建物」だが、実際に間近で見るとそのとんでもないスケールに圧倒される。二つのタワーの連絡路には入ることができるらしいのだが、整理券の配布をはじめ面倒なことが多いとのことでパス。タワーの裏手には公園があり、池には見事にツインタワーが映し出されている。人口の池だからそこにタイルが敷き詰められて近くで見ると少し興ざめしてしまうがきっと夜景は素晴らしいものなのだろう。
 しばらくこのあたりをウロウロしていたが、世界中の観光客が集まる場所ということでほとんどの人がここでガイドブックを広げて座っている。日曜日ということもあってか地元の人はほとんどいないので、自分もこの中に混じってちょっとだけ観光客気分に浸ってみる。旅のスタイルもこの5年でずいぶん変わったものだ、なんて感慨にもふけってみたりした。

 そこからプトラLRTに乗り込んで今度はムルデカスクエアとインド人街を練り歩く。まだ午前中だが、気温は順調に上がり続けあっという間に30度を越える。とにかく街を歩いて歩いて歩き倒す旅行をいつもしている身にとってはこれはつらい。ことにムルデカスクエアはまわりに高い建物などないので全方位逃げ場なしで直射日光が照りつけてくる。地元の人たち、特に女の人などは結構な重ね着をしているのだが汗ひとつかかない中自分ひとり大汗かきながら歩き回っているその姿は改めて思うとかなり怪しい。近くのコンビニでサルシ(ルートビア)を飲んでリフレッシュして再び街歩き再開。昼飯は次の目的地で食べようかなどと思いながら再びLRTに乗る。電車の中は冷房が効いていてとにかく快適だ。
 
 今度は一気に郊外のバンサー地区に行くことにする。ここは外国人に人気のある高級住宅街でオシャレな飲食店やら商業施設がある。ガイドでは「歩きで行くのはまず無理」と書かれていたので駅前からバスに乗って向かうことにしたのだが、乗るバスを間違えてしまい、目的地よりも3km近くはなれたところで降ろされる。あたりは閑静な住宅街で、道幅は広く、街路樹もないので日陰なんて気の利いたものはない。見事な青空の下どうしたものかとしばし考えた末に、まあこんな所を歩くのもめったにできないことなので熱中症覚悟で歩いてみる。いったいどれくらい歩いただろう。ようやく町並みらしきものが見えてきた。地獄に仏、砂漠にオアシスとはこのこと。とにかくエアコンの効いている室内を目指し残り少ない気力を総動員して歩を進める。


↑バンサー中心部、というよりこんな写真取っていたのかすら記憶おぼろげです。

 街の中はオシャレなカフェがあるかと思えば、思いっきり「アジア」な感じの飯屋までそろっていて歩いているだけでも退屈しない。日曜に開催するマーケットは時間が早いからかまだ設営中だったのでしばし昼飯を探して歩き回って見る。しかし、ここまでの疲れからかまったく食欲がわかず、「ここはひとつ我慢して、夜死ぬほど食べるか、そうだそれがいい。」なんて考えながら駅までの道をもう少し歩いて再び宿に戻る。宿に戻って休憩する前に向かいのバーで飲んだビール(こんな赤道直下のマレーシアくんだりでブリティッシュエールがのめるなんて!)が筆舌に尽くしがたいほどうまかった。

←KLのど真ん中で”TETLEY'S”を発見!!このバーには”BEAMISH”もありました。

一休みして、夕方からはチャイナタウンへと繰り出す。マーケットを物色するついでにこの日も屋台で大豪遊。


 ↑(左)一心不乱にサテを焼くオッサン。 (右)チャイナタウンの町並み。なんだか、日本の商店街みたい・・・

 まずは定石どおりサテとビールから始める。空はまだまだ明るいので酒を飲んでいる人はほぼ皆無だが、まったく気にせず一気に飲み干す。少し歩いてリフレッシュしてから今度は屋台の店先で発見したホイル包み焼きを中に何が入っているのか分からないまま頼んでみる。中身はエビ、イカ、アサリに白身の魚といったところで、なんだ普通じゃん!と思いながらも、これがうまい。魚介のうまみもさることながらとにかく辛くてビールがいくらでも飲めてしまう。ちょうどその頃には日も暮れて夜風が適度に酔いを醒ましてくれるのでその勢いはますます加速していく。たっぷり汗をかいたので、そのまま今度はマレーシア版海鮮しゃぶしゃぶとも言えるスチームボートに挑戦する。エビ、イカ、貝類などがメインだが、その中に混じってレバや砂肝なんかも混じっていて酒飲みにはますます嬉しい内容で、しかも湯がくのであっさりとした味わいになるのでやはりいくらでも食べられる。


 ↑チャイナタウンでどんどん食べまくる。最後に食べた暖かいスープのワンタンミーが実にうまかったです。

もうここまででだいぶ食べまくったのだが、つまみばっかりだったので締めにはしっかりとワンタンミーを食べて終了。大満足で宿に戻ってさっさと寝てしまう。ああ、疲れた

5月5日(月)
 今回の旅は非常に短い。しかもKL市内に魅力的な場所が多過ぎて見て回りきれないかもしれないのだが・・・せっかくマレーシアまで来たことだし、次いつ来るかもわからないし、ということでマラッカに行くことにした。KLからバスで2時間。起きたのがもう8時近かったからとりあえず軽く荷物をまとめてすぐにチャイナタウンにあるプドゥラヤ・バスステーションに向かった。現代的な建物がそろうKLにあって、ここだけはかなり前時代的な様相を呈していた。入り口には客引きのアンチャンたちがたむろし、蚕棚のようなチケットカウンターに不規則にものが並ぶ商店。全体的に暗いイメージもあり、ここだけはしっかりと「アジア」を演出していてくれた。

↑トランスナショナルだけは特別ブースでのチケット販売。ポン引きのアンチャンもいないので安心です

 で、チケットを買おうということになったのだがそれこそバス会社の数が多過ぎてどこで買えばいいのか全く分からない。オーストラリアなら、迷うことなくグレイハウンドで済むところだが・・・まあ、何かあったら大変なので、一番無難な最大手のトランスナショナルを選んだ。予約という概念がないのかその場で簡単に10分後に出発する便のチケットを手に入れることができ、念のため水だけ買って乗り込むと、定刻どおりにバスはマラッカへ向けて出発した。
 マレーシアは整備された高速道路が国内を網羅しているため速いし、快適なドライブを楽しめる。行きは2時間経たずにマラッカへ到着した。

 ↑KL以上にアジアとヨーロッパが入り混じった古都、マラッカ。まるで砂漠のオアシスのような街でした。

 バスターミナルから市内に行くことになるのだがガイドブックの広域地図でもその中にバスターミナルがないくらい離れていることに今更気づき、仕方なしに中心部までタクシーで行くことにした。メーター制じゃないので値段は交渉するのだが、すでに頭が暑さでまともに働いてないので、言い値(確か15RM)で即決。そして中心部のオランダ広場につき、執拗に客引きをしてくるトライショーのオッサンどもを振り払いチャイナタウン周辺から街歩きを始めた。海沿いの歴史ある街だから魅力的な建物が多いのだが、とにかく暑い!!こんな拷問のような街歩きは久しぶりだ。日差しは容赦なく照りつけるし、建物も低いから日陰も少ない。そのうえ見どころが多いのだから体力と気力は確実に消耗していく。しかもここまで何も食べていないから消耗の仕方も半端ではない。海沿いの方まで歩を進め、ひと段落して食べたドライワンタンミーとビールが五臓六腑にしみわたった。これで少し回復したので今度はいきなり丘のてっぺんにあるセントジョン教会まで行ってみる。ここからはマラッカの街が一望でき風も気持ちよく、ここでもう少し回復することに成功。
←セントジョンの丘から見たショップハウス群。

 その後も市場沿いや川沿いの道を歩きまわり、最後はバスターミナルまで帰る道すがらを周遊バスに乗り込み少し離れた場所も楽しみ、途中うたた寝をしながら約1時間かけてターミナルまで戻ってきた。帰りのバスは行きに比べれば会社の数も少ないし、時間優先ということで一番出発が早い(かつそれなりに安心できそうな)KKKLを選んだ。やはり定刻どおりに出発した後は夢の中へ落ちてしまい、市内の喧騒とクラクションの音で目が覚めた。渋滞に巻き込まれたこともあり、KLに戻ってきたのは7時前。疲れも取れたしチャイナタウンで軽くつまみを食べてから宿に戻りシャワーを浴びアロー通りで再び豪遊した。この日はサテだけでなくローストチキンウイングも注文した。遠火でじっくり火を入れた手羽先は皮がパリッとしてしていて肉はジューシー。甘辛の味付けがビールによく合う!!

 ↑(左)炭火の遠火でじっくりと、手羽が焼かれます。(右)山盛りのサルボ貝。味噌をつけて食べると「ぬた」みたいで酒がさらに進みます

 さらに店を変えて飲みなおそうとメニューを見ていると、サルボ貝を発見!(赤貝の小さいものと思っていただければ)シンブルに茹でたものが山盛りで出てきた。インゲンの辛子炒め(写真だけ見て空芯菜炒めだと思って注文したらどうも違ったらしい)を付け合せに無我夢中で貝を開けひたすらに食べまくった。貝はやっぱり人を幸せにしますな。
 その後も少し夜の街を楽しみ、最後はスチームボート屋台で懲りずに貝を食べまくって、さらに一杯飲んでから部屋に戻る。この部屋で夜を明かすのもこれが最後。まあ、感慨に浸るまもなく眠ってしまいましたが・・・

↑コイツがウワサのスチームボート屋台。好きな食材をとって熱湯(鍋にお湯が沸いている)にくぐらせてから食べます。
 串に色がついていてそれで値段が分かるというシステム。


5月6日(火)
 マレーシア滞在も最後の日。今日も夜明け少し前の6時半に目が覚める。とりあえずおととい買って飲まないままでいたVBを開けて、前日の日記を書いてから朝飯を求めて街へ出る。もちろん食べるのは肉骨茶。前回は内臓その他がたんまり入った豪華版だったが、今朝食べたのは肉のみのシンプルなもの。とはいえ、骨付き肉と皮つき三枚肉はしっかり煮込まれていて朝っぱらではあるがどんどんご飯がすすむ。軽く腹一杯になったところで宿に戻り、荷物をまとめチェックアウト。荷物はいつものように出発直前まで預かってもらい。再び炎天下の街へ繰り出す。
 
 今日の最初の目的地はKL市民の台所、チョウキットのマーケット。ここへはモノレール一本で行けるのだが、近代的な駅とは裏腹にその町並みはかなり前時代的な様相を呈していた。バラックのような建物の間から顔をのぞかせるツインタワーが何とも対照的だ。そしてここの市場、狭い、暑い、暗い、そして雑然と三拍子どころか四拍子もそろったなんとも素敵なところだった。ものの本によれば地元の人でさえここへきて体調を崩すくらいなのだからその破壊力は相当なもの。野菜のすぐ横で生魚は売る、その隣ではしめられたばっかりの鶏が足を並べて並び、さらにその向かいでは携帯電話が売られている・・・なんて全く規則性のない売り場構成で確かにこちらも一瞬ひるんでしまった。そのままさらにカメラを構え続け、近隣の町並みを散策し、PWTC経由でチャイナタウンへ向かった。

↑チョウキットのマーケットにて。デジカメの使い方にも慣れてきてここら辺から凝った撮り方が増えてます。

 これまで何度となく足を運んだチャイナタウンだが、今回行ったのはセントラル・マーケット。目的はもちろんお土産さがしで建物内をせわしなく歩き回り買いそろえた後は電車に乗ってブキッビンタンに戻る。こちらに戻ってからもお土産探しは続く。Lot10の地下にはスーパーマーケットがあるので、ここでお菓子やら肉骨茶の素を買い、買い物は終了。国際色豊かなバーが立ち並ぶチャンカット・ブキッ・ビンタン通りに入り、適当なパブスタイルの店でタイガーやらキルケニーやらギネスやらを飲んで夕刻の「最後の晩餐」に備える。

↑イスラム教が国教のマレーシアでしたが、問題なく酒が飲めて何よりでした。

 そして日が沈み始めた6時ごろに三たびアロー通りに向かう。昨日に引き続きこの日も最初はローストチキンウイングから始めて、その次は今度こそ間違いなく空芯菜炒めを注文。さらに”Bamboo Shell”なる言葉を発見し写真をよく見ると、日本で言うところのマテ貝、イングランドでは”Razor Clam”の辛子味噌炒めを発見し、迷わずこれも頼んだ。今の時期、カキはなくともうまい貝はいくらでもあるということを再認識しつつ、夜風に吹かれながらきれいに平らげる。そして夜の8時を回ったところでタイムリミットはやってきた。宿に戻り荷物を受け取り、モノレールの駅へと向かう。交差点ではシャボン玉を連発する銃を売っているアンチャンが実演販売を行っていた。夜空に飛んでいくシャボン玉は儚く割れ同じように夢のような4日間も終わった。


 KLセントラル駅から再びKLIAエクスプレスに乗り、空港に降り立つと、実に豪華なターミナルが出迎えてくれた。すでに夜の10時近かったが、この時間になっても出発便は絶えることなく多くの人がチェックインカウンターの前で行列を作っていた。眠らない空港に見送られて一路成田へと飛び立つ時間となったが、この時の搭乗ゲートの風景は5年前パースから着いたときのおぼろげな記憶と見事に一致した。そしてあの時と同じように漆黒の闇に浮かび上がる滑走路の誘導灯に導かれてマレーシア航空のB777は成田を目指して離陸した。


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