フォスターズ(Foster's)
F1のイベントスポンサーでもおなじみ、オーストラリアを代表するビールです。驚くことにこのビール、今まで渡航したほぼ全ての国で飲むことができました。唯一見つからなかったのは、ドイツ。まあ、この国では自国産のビール以外見ていないので例外中の例外でしょう。
ただ、味はわりと普通ですね。これがいまやロンドンのパブの人気商品なのだからオーストラリア在住経験があって、リアルエール好きの私としてはうれしいやら悲しいやら。
VB(Victoria Bitter)
これを飲まずしてオーストラリアを語るなかれ、とまでは言いませんがそれぐらいにオーストラリアらしいビールがこのVB。何よりたった2つのアルファベットを言うだけでパブでも注文できるし、ボトルならば255mlの一番小さいサイズが1ドル台で買えるその手軽さでシドニーで貧乏暮らしをしていたときには本当にお世話になりました。(たまに奮発して750mlボトルを一晩で2〜3本空けたこともありましたが)味も独特でローストしたナッツのような風味がよく効いていて素朴なおいしさが心地良いです。
TVCMもまた味があっていいんですよね〜。気になった方はVBのHPにてダウンロードできるのでぜひお試しあれ。もちろんYoutubeにもたくさんアップされています。
ちなみにNSWとVICではVBとフォスターズの合いの子ともいえる「Melbourn Bitter」なるビールも存在します。
↑この看板を見つけたら間違いなくパブか酒屋。よく冷えたVBを手に入れよう!
カールトン(Carlton)
このビール、オーストラリアでもどこに行ったかでビールの種類が大きく変わります。日本にも輸入されているクラウン・ラガーは全国共通でボトルのみの販売なのでどこでもありつけますが、パブで生ビール、となるとシドニーのあるNSW州では標準のラガーである「Drought」が、QLD州、NT、WA州などではホップ倍増で香りの効いた「Midstrengh」が主に流通しています。個人的には「Mid〜」のほうが好きです。またもうひとつお勧めなのがドライテイストで清涼感あふれる「COLD」。これもクラウンラガー同様ボトルのみですが、真夏の夕方に飲む最適なビールです。
↑カールトン・ミッド・左は2006年、真ん中は2003年に撮影したものです。右が高級ビール、クラウンラガー。
トゥーイーズ(Toohey's)
NSW州でよく飲まれているビールで、ラインナップも充実。標準タイプのラガー「NEW」(現地在住の日本人にも人気)、ブラウンエール〜スタウトという感じの「OLD」、ボトルのみですが上品な味わいの「PILS」、それに真夏の日差しによく効く「Extra
Dry」と「PILS」以外はドラフトで味わえるのでパブ通いしているうちにいつの間にか定番ビールになっている、何てことも。カールトンやVBがやや保守的なのに対して、コースターやパブマットのデザインも洒落ています。シドニーで買ったパブマットは自宅で大活躍中です。
XXXX(Four "X")
主にQLD州で飲まれているビールでこれで「フォー・エックス」と読みます。エールタイプの”Bitter”とラガータイプの”Gold”がありますがどちらも南国のビールゆえかなり軽め。最初の頃は何度も”Triple
X”と言ってしまい店員のオネーチャンをドン引きさせたモンですが、この”X”はアルコールの強さを表していて、かつては”XXX”というビールもちゃんと存在していたそうで、ミルトンの醸造所併設のパブならば今でも「XXXsparkling
Ale」が飲むことができるます。またこのXXXXとトゥーイーズにはホームブリュワリーキットがあって、手に入れさえすれば「世界一安く飲める輸入ビール」ともいえそうです。(もちろん日本ではビールの個人での醸造は違法ですよ。買うだけならまあ、OKでしょうけど。)
ブリスベン近郊ミルトンに醸造所があり、見学ツアーが平日毎日行われています。
←これがミルトンのXXXX醸造所。これがなんと駅前にあります!
スワン(Swan)
WA州ローカルのビール(しかし親会社はXXXXやトゥーイーズなどと一緒)。実際のところこのビールを最後に飲んだのがもうずいぶん前なので味に関しては記憶はだいぶおぼろげなんですが、香りがさわやかでパースの澄み切った青空にとてもよく似合うビールだったことだけは覚えています。姉妹ブランド(かつてはライバルブランドだったそうです)に「EMU
Bitter」もあります
クーパーズ(Cooper's)
シドニー近郊に醸造所を構える中規模メーカーで、トラディショナルなペールエールやスタウトをメインに造っています。市内のパブでもクーパーズがオンタップで置いてあるパブは少ないのですが、幸いなことに住んでいた家から一番近いパブに置いてあったこともありよく飲んでいました。この頃からエール好きの兆候はあったようです。
またこのメーカーはホームブリュワリー(自家製ビール)のためのモルトエキスも販売していてHP上で購入することができます(言うまでもありませんが、日本では無許可での酒造りは違法行為になります。まあ、買うだけならOKかもしれませんが・・・)
レッドバック(Redback)&ビーズニーズ(BEEZ NEEZ)
ともにWA州のマチルダベイ醸造所で作られた小麦ビール。レッドバックはフォスターズも醸造権を得ているのか(フォスターズのHPにもラインアップされている。)オーストラリア全土で飲むことができます。値段も高めですがそれでも納得いくほどうまいと評価も高いです。小麦ビール特有の軽快さと、ホップの重厚さが実に新鮮ですが、こんなハイレベルのビールに比肩するやはり同じ小麦ビールが日本にもあったりするのはここだけの話でしょうかねぇ・・・(それは何かといわれたら→こちら)。
一方のビーズニーズは2003年発売開始の新しいビールで発酵させるウォート(麦汁)に蜂蜜を加えた珍しいビール。特に甘味はないのですが、シャープな味わいのレッドバックに比べれば若干まろやかな味がします。(言われてみればビーズニーズはシドニーに住んでいたときは見なかったですね。その2年後にパースに再上陸したときにはもうパブで売られていました。)
タウンスビル・ブリュワリー(Townsville Brewery)
個人的にオーストラリアのビールで一番はどこか?と聞かれたら迷わずここのビールを挙げます。タウンスビルの町の中心部にあるこのパブでは全てのオンタップのビールが自製で、その種類もライトラガー、プレミアムラガー、ウィートビール、ペールエール、レッドエール、スタウトとまさにフルラインナップ。さらに季節限定のブラウンエールやオクト−バーフェスト仕様などもあり、とにかく頻繁にタウンスビルに足を運んで飲みまくってその魅力を知っていただきたいもんです。ちなみにお気に入りはペールエールの”Digger's”とレッドエールの”Ned's
Red”ですね。一応ライトラガーの”Townsville Lager”は瓶詰めもされいてお土産として購入できるので、もし大陸周遊中(東海岸ルートからノーザンテリトリーに入るのにほぼ間違いなく通りますよ。)にタウンスビルに寄った際にはお試しあれ。
↑ビール好きならここのビールを飲むだけでもタウンスビルに行く価値はあるのではないかと。
〜ほかにもあるぞオーストラリアのブリュワリーパブ〜
自家醸造が禁止の日本では信じられない話ですが、オーストラリアには自分のところで作ったビールを売る「ブリュワリーパブ」というのがあります。種類が豊富で、できたてが飲めるのでビール好きにはたまりません。その中でも上で紹介したタウンスビルブリュワリーは一番のお気に入りですが、ほかにもこんなブリュワリーパブがあります。(もっとあると思いますが、とりあえず行ってみたところだけ)
ロード・ネルソン・ホテル(Lord Nelson Hotel)
シドニー発祥の地、ザ・ロックスから少し外れた静かな高台にある由緒正しいブリュワリーパブ。サーキュラーキーの駅からも、フェリー乗り場からも結構歩きますが、コレくらい歩いたほうがビールがうまくなるというもんです。
歴史ある由緒正しいブリュワリーなので、作っているのはエールとポーターのみ。アルコールの強さでブランド分けしているのも英国式。「地球の歩き方」をはじめとするガイドブックにも必ずといっていいほど載っているうえに、ロックスという立地にもかかわらず観光客がそれほど多くないのが実にいいです。そして、HPではなんと瓶詰めビールの通販まで行っています。(2種類のみ)
↑外見だけで十分な貫禄のロード・ネルソン・ホテル。観光地の喧騒を離れて飲むならここでキマリ!!
ザ・ブリューハウス(The Brewhouse)
ブリスベンのクイーンストリートモール近くに2005年にできた新しいブリュワリーパブ。どんだけ新しいかというと、まずビルの2階にある、この時点ですでにパブの常識から外れてます。パブへと続く階段の前に年齢確認をしたりするガードマンがいて少々ひるみますが、ひとたび入ってみると中は広いし、きれいだし、料理もうまいし、カウンターにいるのは女性スタッフ(しかも美人!!)ばかりだし、それでいてビールの種類も豊富。言う事ありません!!こんだけの広さの割りにカウンターが小さいのが少々気になりますが・・・ラインナップは結構流動的なのかHPで確認したらすでに飲んでみてうまかった数種類が外れていました。
そして、ここは醸造所の見学もできるとのことです。前回ブリスベンに行ったときはXXXXの醸造所見学だけにとどまってしまいましたが次はなんとしてもこっちにもいってみたいもんです。
↑見慣れないラベルがタップに並んでいますが、コレこそがブリュワリーパブの醍醐味!
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